- 2008/11/18 レスナー甘いか酸っぱいか?
2008/11/18 Tue 05:28:34 » E d i t
新日本のプロレスには遂に馴染む事なく、総合格闘家へと転身を遂げた元WWEのスーパースター・ブロック・レスナーが、UFCヘビー級のチャンピオンになった。
スポーツナビ 「UFC91 COUTURE vs LESNAR」
その試合をWOWOWで見ていた。
王者としたままUFCとゴタゴタあって引退状態にあったランディ・クートゥアーが1年2ヶ月ぶりのリング。
このクートゥアー、なんと今年45歳のオッサン。
別に無敗の王者ってワケではないんだけれども、40超えてもハードトレーニングで心身を律し、名立たる戦士たちと対戦し対戦成績が勝ち越しているということで、アメリカのUFCの看板選手となっている。
「あのヒョードルさえもクートゥアーと戦いたがる」と言えばその素晴らしさが伝わりやすいのだろう。それほどの選手だという事だ。
以前、雑誌のインタビューで五味隆典が語っていたが「何百回戦って無敗なんて弱い人間だ。自分より強いヤツとの戦いを避けてるからそんなこと言えるんだ。俺の格闘人生、勝ち負けイーブンくらいでちょうどいい。だから、あと30回負けないと。そういう強いヤツとやりたい」みたいなことを話していたが、それを地で行くタイプでUFCでは勝っても負けてもスーパーヒーローらしい。
一方でレスナーは、誰もがイロモノ扱いするプロレス出身。
パワーを活かした派手な技で一時期、アメリカの最高峰プロレス団体WWEで頂点を極めたし人気沸騰のさなかに引退。その引き際が多くのプロレスを愛するファンに失望を与えた。
それでも、何かのトップに立っておきながらそれを捨て、次の夢に挑戦する姿は個人としては素晴らしい姿にも思える。団体の、そして業界を牽引するようなレスラーに成長したのは何も突出した個人の力だけではなくて周囲がそうなるように支えた部分もあるからで、それに対する恩返しが終わったとは言い難いという部分からファンは大ブーイングを送ったが、レスナーはプロフットボールNFLに挑戦。
巨体から繰り出されるパワーと俊敏性、無尽蔵のスタミナはフットボールをも席巻するかと思われたが、多分勝手な憶測を書けばチームプレイが苦手だったのだろう。チームを首になる。
元WWEのトップレスラーという肩書きはプロレスにとっても総合格闘技にとってもオイシイ肩書きだ。当時苦境に喘いでいた新日本プロレスはおそらく破格のファイトマネーを提示してレスナー参戦の契約を獲得。だが、ビッグマッチ周辺のみ参戦だったこと、WWEの頃の破天荒なファイトが影を潜めていたこと、日本のプロレスのリサーチ不足、総合格闘技路線の模索など様々な要因が噛み合って、新日本に来た頃のレスナーは最低だった。やがて、契約途中でベルトを持ったまま来日しないという、新日本およびファンの全てを冒涜するような行為をやってのけた。(詳細は以下)
→「一番スゲェのはプロレスなんだよ。」ならば真輔、もっと凄くなれ!
当時の新日本は格闘技路線でボロボロになって選手が大量離脱してそのテコ入れでフリーの大物に興行を締めてもらうような最低の悪循環状態を繰り返していてメチャクチャで応援したくも無くなるような状態だったとはいえ、それでもレスナーの背信行為には腹の底から怒りが込み上げたし、その後総合格闘技に挑戦すると聞いたときでも、プロレスの看板を背負っているとか紹介しないで欲しいと切実に願ったものだった。
→2006/05/01 「レスナーが総合に挑戦するそうで。」
だから、私は嫌いなのだ。ブロック・レスナーという人間を。
総合格闘技デビューは「Dynamite!USA」という日本の会社DSEがアメリカで行った興行でキム・ミンスにKO勝ちだが、UFCでは2戦。1敗1分というワケの分からない成績でありながらなぜかなぜだか王座挑戦。
レスナーのスタイルは、タフ&パワー。
突っ込む、殴る、組み倒す、パウンド連打。締めや関節技はあのカラダでは使いにくいだろうから、戦術としては大正解だと思う。
そんなレスナーだから、UFCファンも私も必然的にクートゥアーに大声援。
でも、2Rにストレートの相打ちから体重差で優位に立ったレスナーが追撃のストレート!ダッキングで除けようとしたクートゥアの耳の後ろに当たりダウンを奪うと、レスナーが上に乗っかって鉄槌連打!躊躇した末にレフェリーがストップ。クートゥアーが自力で立ち上がれないほどのダメージ。
これが、現実なのか・・・。総合格闘技ってそういうもんだよなぁ。
私はプロレスファンだが、素直に喜べないこのレスナーの勝利という現実。解説席の高坂剛さんも呆気に取られて信じたくないといった感情的な様子がまざまざと伝わってきて、妙なムードだった。
レスナーはUFC3戦目で、たったの1勝。その1勝目がタイトルマッチだったという奇妙な現実。
ベルトを奪取したとはいえ、これはレスナーが他のアルティメットファイターたちよりも優れているという証明では無いはずだ。
しかし、それがルールなのだから、それがUFCという興行の行く道なのだから仕方ない。
これまでもダン・スバーンのようにプロレスラーでありながらUFCで活躍した選手や、ドン・フライのようにUFCで名を上げてプロレスに来た選手はいたが、レスナーのように誰もが認める第一線に立ったプロレスラーが総合格闘技でも王座についたというのは前代未聞の出来事だ。
いっとき、「プロレスラー兼格闘家」で「プロ格」なる言葉を週刊プロレスは流行らせようとしたがカラッキシ流行らなかったことがあるが、あれに近い。
だが、レスナーはプロレスを「捨てた」感覚だろう。今は今の俺がいる。過去には過去の俺がいるという感じで、実にドライだ。
そのドライさがまた魅力なのだろう。
私は、日本的ウェット感が好きだからレスナーが嫌いなのだ。
クートゥアーが王者のまま引退状態にあった1年2ヶ月という期間に、ヘビー級「暫定」王者という物ができたらしく、年末にそれを保持しているあの日本でもおなじみのアントニオ・ホドリコ・ノゲイラと、日本では知られていないけれどレスナーのUFCデビュー戦でヒザ十字で勝っているフランク・ミアという柔術家の間でその防衛戦が行われ、その勝者とレスナーが来年、真の王座をかけて戦うらしい。
ま、嫌いだから見ないというわけじゃなくて、「嫌いだから負けるところをみたい!」という私のようなアンチファンはいると思うんですね。ブーイングしながら見るのもひとつの楽しみ方だし。何だかんだ言いながらも気にはなる存在なんだなぁ、レスナー。
その辺がスーパースターなのだろう。
スポーツナビ 「UFC91 COUTURE vs LESNAR」
その試合をWOWOWで見ていた。
王者としたままUFCとゴタゴタあって引退状態にあったランディ・クートゥアーが1年2ヶ月ぶりのリング。
このクートゥアー、なんと今年45歳のオッサン。
別に無敗の王者ってワケではないんだけれども、40超えてもハードトレーニングで心身を律し、名立たる戦士たちと対戦し対戦成績が勝ち越しているということで、アメリカのUFCの看板選手となっている。
「あのヒョードルさえもクートゥアーと戦いたがる」と言えばその素晴らしさが伝わりやすいのだろう。それほどの選手だという事だ。
以前、雑誌のインタビューで五味隆典が語っていたが「何百回戦って無敗なんて弱い人間だ。自分より強いヤツとの戦いを避けてるからそんなこと言えるんだ。俺の格闘人生、勝ち負けイーブンくらいでちょうどいい。だから、あと30回負けないと。そういう強いヤツとやりたい」みたいなことを話していたが、それを地で行くタイプでUFCでは勝っても負けてもスーパーヒーローらしい。
一方でレスナーは、誰もがイロモノ扱いするプロレス出身。
パワーを活かした派手な技で一時期、アメリカの最高峰プロレス団体WWEで頂点を極めたし人気沸騰のさなかに引退。その引き際が多くのプロレスを愛するファンに失望を与えた。
それでも、何かのトップに立っておきながらそれを捨て、次の夢に挑戦する姿は個人としては素晴らしい姿にも思える。団体の、そして業界を牽引するようなレスラーに成長したのは何も突出した個人の力だけではなくて周囲がそうなるように支えた部分もあるからで、それに対する恩返しが終わったとは言い難いという部分からファンは大ブーイングを送ったが、レスナーはプロフットボールNFLに挑戦。
巨体から繰り出されるパワーと俊敏性、無尽蔵のスタミナはフットボールをも席巻するかと思われたが、多分勝手な憶測を書けばチームプレイが苦手だったのだろう。チームを首になる。
元WWEのトップレスラーという肩書きはプロレスにとっても総合格闘技にとってもオイシイ肩書きだ。当時苦境に喘いでいた新日本プロレスはおそらく破格のファイトマネーを提示してレスナー参戦の契約を獲得。だが、ビッグマッチ周辺のみ参戦だったこと、WWEの頃の破天荒なファイトが影を潜めていたこと、日本のプロレスのリサーチ不足、総合格闘技路線の模索など様々な要因が噛み合って、新日本に来た頃のレスナーは最低だった。やがて、契約途中でベルトを持ったまま来日しないという、新日本およびファンの全てを冒涜するような行為をやってのけた。(詳細は以下)
→「一番スゲェのはプロレスなんだよ。」ならば真輔、もっと凄くなれ!
当時の新日本は格闘技路線でボロボロになって選手が大量離脱してそのテコ入れでフリーの大物に興行を締めてもらうような最低の悪循環状態を繰り返していてメチャクチャで応援したくも無くなるような状態だったとはいえ、それでもレスナーの背信行為には腹の底から怒りが込み上げたし、その後総合格闘技に挑戦すると聞いたときでも、プロレスの看板を背負っているとか紹介しないで欲しいと切実に願ったものだった。
→2006/05/01 「レスナーが総合に挑戦するそうで。」
だから、私は嫌いなのだ。ブロック・レスナーという人間を。
総合格闘技デビューは「Dynamite!USA」という日本の会社DSEがアメリカで行った興行でキム・ミンスにKO勝ちだが、UFCでは2戦。1敗1分というワケの分からない成績でありながらなぜかなぜだか王座挑戦。
レスナーのスタイルは、タフ&パワー。
突っ込む、殴る、組み倒す、パウンド連打。締めや関節技はあのカラダでは使いにくいだろうから、戦術としては大正解だと思う。
そんなレスナーだから、UFCファンも私も必然的にクートゥアーに大声援。
でも、2Rにストレートの相打ちから体重差で優位に立ったレスナーが追撃のストレート!ダッキングで除けようとしたクートゥアの耳の後ろに当たりダウンを奪うと、レスナーが上に乗っかって鉄槌連打!躊躇した末にレフェリーがストップ。クートゥアーが自力で立ち上がれないほどのダメージ。
これが、現実なのか・・・。総合格闘技ってそういうもんだよなぁ。
私はプロレスファンだが、素直に喜べないこのレスナーの勝利という現実。解説席の高坂剛さんも呆気に取られて信じたくないといった感情的な様子がまざまざと伝わってきて、妙なムードだった。
レスナーはUFC3戦目で、たったの1勝。その1勝目がタイトルマッチだったという奇妙な現実。
ベルトを奪取したとはいえ、これはレスナーが他のアルティメットファイターたちよりも優れているという証明では無いはずだ。
しかし、それがルールなのだから、それがUFCという興行の行く道なのだから仕方ない。
これまでもダン・スバーンのようにプロレスラーでありながらUFCで活躍した選手や、ドン・フライのようにUFCで名を上げてプロレスに来た選手はいたが、レスナーのように誰もが認める第一線に立ったプロレスラーが総合格闘技でも王座についたというのは前代未聞の出来事だ。
いっとき、「プロレスラー兼格闘家」で「プロ格」なる言葉を週刊プロレスは流行らせようとしたがカラッキシ流行らなかったことがあるが、あれに近い。
だが、レスナーはプロレスを「捨てた」感覚だろう。今は今の俺がいる。過去には過去の俺がいるという感じで、実にドライだ。
そのドライさがまた魅力なのだろう。
私は、日本的ウェット感が好きだからレスナーが嫌いなのだ。
クートゥアーが王者のまま引退状態にあった1年2ヶ月という期間に、ヘビー級「暫定」王者という物ができたらしく、年末にそれを保持しているあの日本でもおなじみのアントニオ・ホドリコ・ノゲイラと、日本では知られていないけれどレスナーのUFCデビュー戦でヒザ十字で勝っているフランク・ミアという柔術家の間でその防衛戦が行われ、その勝者とレスナーが来年、真の王座をかけて戦うらしい。
ま、嫌いだから見ないというわけじゃなくて、「嫌いだから負けるところをみたい!」という私のようなアンチファンはいると思うんですね。ブーイングしながら見るのもひとつの楽しみ方だし。何だかんだ言いながらも気にはなる存在なんだなぁ、レスナー。
その辺がスーパースターなのだろう。
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