フクフク丸のあずましいblog
あずましい=快適、すごしやすい  アナタの「心の元気」を引き出す   「漢方薬」に私はなりたい。
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2008/05/11 Sun  07:07:43» E d i t
 「Hold Out」 は若き日の武藤敬司の入場テーマ曲である。

 イントロが聞こえただけでプロレスファンたちが胸の底から熱くなれるテーマ曲というのは、その曲が持っている世界感とレスラーの道との交錯が螺旋を描きながら互いに高めあう中で渾然一体となり、熱い血潮がファンの細胞の一つ一つに沁み込むように記憶されるものだ。

 宇宙の孤狼「スペース・ローン・ウルフ」とは良く言ったもので、武藤は日本プロレス界に於いてまさに 孤高 の存在と言える。

 別格なのだ。プロレスに限らず様々なスポーツ競技に於いて、日本人は「日本人臭さ=小さい肉体と欧米人に劣る身体能力を根性・鍛錬・技術でカバーしていく」という武器で欧米と伍してきた。そういう日本人選手をひいきにして応援したくなるのは我々日本人がそういうメンタル面、すなわち立ち向かう勇気において秀でた民族であると信じ込むことによって身体的劣等感を跳ね返すところに人間讃歌が生まれやすいからなのだろう。

 しかし、時としてそのプロセスを必要としない、規格外=天才=異端 が生まれる場合がある。

 身体能力は抜群、体格も申し分なし。
 さらに練習量はそれこそ必死さを誰に誇示するでもなく余裕の笑みを湛えるが、そのブ厚く美しき肉体、緩急ある動きを見て推して知るべし。
 世界を股にかけて活躍できる才能、そして何よりも日本人特有の「悲壮感」をこの男は感じさせないキャラクターと気さくな人柄で、誰とでも仲良くなれて人脈を広げて行けるという特技を持っている。
 
 多分、日本プロレス界に於いてそれをやってのけたのはジャイアント馬場と武藤だけだろう。
 
 実力ゆえに世界で認められるが、それは日本人としての誇りであるのと同時に日本人男性のジェラシーを誘発し、日本ではなかなか人気が出ない。実力はある。実績もある。でも人気が伴わない。
 馬場より猪木、鶴田より天龍、武藤より橋本。
 目に見える大きな壁や挫折に立ち向かい、押し潰され、跳ね除けながら成長する浪花節な物語を日本人は好む。

 天才と呼ばれるが決して武藤が苦労せずに今の武藤になったワケではない。誰よりも高いところを飛んで人の先を歩いているがゆえにその苦悩が見えにくいのだ。そして、武藤自身もそれを売り物にすることを好まない性格だ。一方、橋本は分かりやすかった。直線的で直情的で、分かりやすい好敵手に常に恵まれ続けて。プロレスという芸術作品の作者としての武藤はジーニアス(天才)だが、ファンの感情移入を誘うという一点に於いては絶対に他の日本人トップレスラーたちには追いつけない。また、追いつく必要がない。それ故に孤高なのだ。

 
 試合から2週間を経てやっと「中邑vs武藤」のIWGP戦の放送を見た。

 久しぶりにテレビで見る武藤の試合はまさに名人芸。ハッスルの年末放送ででムタは見たけど、武藤として見るのは何年ぶりだろうか?
 一つ一つの動き、緩急、技が味わい深く、誰の目から見ても伏線の張り方が明らかで説得力に満ち満ちている。
 低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4の字固め。
 これを様々な角度からリング内外のいろんな場所で繰り返し繰り返し丹念に叩き込む。

 中邑のヒザを一転攻撃し、機動力を奪う。

 先に読んだスポーツ新聞や週刊誌では一方的な「武藤コール」だったと書いていたが、試合中盤までは「真輔コール」も聞こえていた。が、武藤はその真輔コールを徐々に奪い取って行く。
 リング上で描かれる攻防がファンの心理を煽り、それを意図的に描き出している指揮者は武藤であるということが誰の目にも明らかになってくると、真輔コールは途絶えた。武藤は、だって、試合中に中邑の方をほとんど直視していないのだ。
 じゃあ、どこを見ているのか?
 まるで観客と対話するかのように観客席をグルグルと見渡して、全てのお客さんを満足させるように移動しながらプロレスを披露して行く。ファンは指揮棒を振られるかのように熱狂に巻き込まれて行く。
 

 どんなに真輔が攻めていても、一向に勝てそうな気がしない。ここで真輔コールの後押しがあっても良いような場面だ。へそ曲がりの私なら、絶対に真輔コールを送るだろう。・・・武藤の方が好きだけど。
 三角締めも腕十字も、極まりきらないのは武藤が張ってきた足殺しの伏線が利いていたから。
 それでも真輔の関節技を極まるポイントをズラしながら 手の平で転がすかのように味わう ことによって、一見ピンチに見える武藤を応援するファンのボルテージを煽って、反撃に転ずる。
 
 巧いッ! 

 ランドスライドに来るところで古傷の肩を痛めた真輔がタックルに来るところを低空ドロップキックで迎撃したのは多分偶然の産物だっただろうが、結局は追い込まれたときに総合格闘技の戦い方をしてしまう真輔とプロレスの牙城を守り続けてきた天才の明暗を分けた象徴的なシーンになったと思う。
 中邑真輔の決め台詞「一番スゲェのはプロレスなんだよ。」 を物言わずにリングで証明し続けているのは一体どちらなのか、それが誰の目にも明らかになってしまった瞬間だった。

 そこからトップロープ越しのネックブリーカー、シャイニングウィザード、真輔の一発逆転狙いの飛び付き逆十字(三角締め?)狙いもあの程度のスピードでは武藤は受けようと思わなければ叩き落すのは容易い。
 そして、伝家の宝刀。シュミット式バックブリーカーから極上ムーンサルトプレス。

 圧勝。圧倒。武藤の間合い。
 武藤を倒す為に必死になればいい。新日本プロレス全体が。
 棚橋や真輔には大きな壁が必要だ。
 
 ニュージェネレーションに対した猪木たちのように。
 闘魂三銃士を(特に橋本を)一気にスターダムに押し上げた天龍のように。
 永田・中西を叩き潰し続けた橋本のように。
 昨年の流れで一皮剥けた感がある新日本プロレスが、強くなるために!


 真輔はこれからもサブミッションで勝負をかけるのであれば、同じタイミングで移行可能な丸め込み技も習得すべきだ。
 関節を極めて勝つことにこだわりすぎるからそれを警戒する相手への滑らかなサブミッションへの移行ができない。木戸修が脇固めと木戸クラッチを持っていたように、ケンドーカシンが飛び付き腕十字と首固めを持っていたように、サブミッションはプロレスルールに於いては丸め技・固め技と二枚歯になった時に何倍もの威力を増すのだ。
 
 円熟を覆すには圧倒的な直線で行け。
 武藤を越えるには武藤のリズムで踊らない、あるいは「踊れない」センスが必要になる。
 ・・・いろんな組み合わせができるなぁ。この想像がたまらなく楽しいんだよなぁ。プロレスって。

 中西・・・よりも真壁、行かないかなぁ。  

 
 番組最後に「Hold Out」が流れた。
 この曲のタイトルは 抵抗・持続・忍耐 という意味を持つ。
 武藤の歩んできた道は思えば 日本プロレス界の抵抗 の歴史だったのかもしれない。
 全日本四天王と共に、プロレスによってプロレスを守り続けた武藤。インタビュールームでひとりで乾杯していた武藤に、カンパイ!




  ・・・でも、見慣れると飽きるんだよなぁ。武藤のプロレスって。そこが問題なんだよなぁ。
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コメント
この記事へのコメント
勘違いしますよね~
 武藤の言葉は自分自身を客観視し、真輔を試金石として自らの若かりし日と現在の自分とを比較たときに出てきた本音だったと思います。

 「ライバルは常に若い頃の自分」 と言ってのける武藤の真骨頂です。スピリット(=プロレスLOVE)の部分だけはかろうじて引き出しに残ってたと言っていましたが、本当に大切なその部分がまだまだ残り続けているのを逆に満天下に知らしめた試合だったと私は思っています。
2008/05/28 Wed 08:02:34
URL | フクフク丸:to 野神 氏 #oKAhFFW. Edit 
背伸びして勝てる相手ではない
 真輔はやっぱりどこかまだ自分自身のプロレスがしっくり来ていないんだと思うのです。(観客・会社・対戦相手・ライバルたちから)求められている自分を勝手に作り上げて、それを演じようとして、さらにそれを演じきれていない状況だと思うのです。背伸びしてるんですよね。というか、一般ウケしそうなプロレスにやたらとおもねっているというか。

 ズバリ書けば、現段階では結果は残してますがしょっぱいレスラーです。

 「自分のプロレスはコレなんだ!」と確信を得て、誰が何と言おうと押し通して観客に認知された棚橋や真壁との人気の差はここにある気がします。

 真輔は人気がありませんが、ことプロレスではなくて「ここ一番で新日本の強さを守る」精神的な支柱にはなりつつありますね。
 新日の他の選手達がプロレスに特化していく中、やっぱり総合格闘技がバックボーンになってしまっている真輔は、プロレスを楽しもうとする客からの人気という点では不利なのは否めません。

 でも、これは見方によってはものすごい武器で、私などはずっと前から 試合の流れに関係なく決められるところでキメてしまうような殺伐とした試合 を真輔に求め続けています。
 タイトルマッチが3分でも5分でも良いんです。

 例えば、それをやると相手選手の商品価値が下がる・・・とか言うよりも、「オマエ、もっと強くなってから挑戦して来いよ?」くらいの勢いで良い。
 要するにパワーは突き抜けてないけれど、テクニックは卓越しているのだから、高山とか藤田和之みたいに堂々と相手を蹴散らす試合をすれば良い。

 名勝負製造機が今の新日本にはたくさんいるんだから、そうじゃない魅力を出せばもっともっと輝けると思います。
 とにかく、今の中途半端な状態ではファンの印象に残れません。
 私は、真輔には武藤のような幅のひろいプロレスはできないと思うし、してほしくもありません。
 木戸みたいなプロレス、藤原みたいなプロレスを復活させてほしいと思ってますし、それをできるのは現在の新日本では真輔だけだと思ってます。
 全日本で鈴木みのると太陽ケアがやってるみたいに、NOAHでノーフィアーやワイルドⅡがブレイクした時みたいに、ブッちぎってしまえば良いと思います。

 武藤は・・・緩急自在・強弱自在・硬軟自在という、「強くて説得力のあるリック・フレアー」みたいな存在になってしまいました。
 真輔は今回、武藤の雰囲気に呑まれて踊らされてしまいましたが、場数を踏んでもっと居直れば真輔は今の段階でもスゲぇプロレスラーになれると私は信じています。
 
 ただ、まだそういう「自分のやり方で新しい時代を拓く」みたいな覚悟ができてない部分が今回はちょっと見えてしまって、それが残念でした。

 頑張れ!真輔!!


 ・・・中西は・・・今のまま行っても噛ませ犬になってしまいそうな感じが出てます。中西の圧倒的なパワーはもうすでに全てのファンが認知するところですが、また気持ちのモロさも同時に持ち合わせているということも分かられています。
 もし武藤に挑戦するなら、何かもっとこう、ゼロワンの田中にちゃんとリベンジして、圧倒的な力量と誰も文句を挟めないような実績をもう一度0から積み上げて、誰もが納得する形で挑戦して欲しいと私は思っています。
 
 一方、真壁はプロレスラーとしての戦闘能力は決して高くない分、総合力を上げるために自分はどうあるべきかを必死で考えてます。それを私は努力と呼びたい。
 5カウント以内の反則、レフェリーのブラインドを突いた乱入、相手への挑発=心理戦。
 自分の力以上の力を出すために、また相手の力の矛先を逸らすために何をすれば良いのか考えているので、武藤に対してどんな仕掛けをするのかが大変興味深いのです。

 
2008/05/28 Wed 07:02:02
URL | フクフク丸:to 野神 氏 #oKAhFFW. Edit 
訂正
>試合後の武藤のインタビューでは、その事を「中邑の”引き出し”を出すため。」と語っていましたが、結局「空っぽだった。」って言っていましたもんね。

勘違いでした(謝) 武藤は自分の引き出しを出すためにいろいろ”試行錯誤”をした所”空っぽ”だったから、”根性”だけで何とか頑張った、と言っていたのが正解のようです。

「ワープロ」の録画ビデオは日曜の朝に布団の中で見る事が多いため、どうも頭の中がぼやけていたようです(呆) しかし、あの”放送内容”じゃ勘違いしちゃうよな。
2008/05/25 Sun 22:25:42
URL | スーパーpsy野神 #5FAMoxZ6 Edit 
武藤に蓄積された物
武藤は、ただ単に”体格”や”運動神経”に恵まれていただけじゃなくて、そこから更にいろんな物を吸収しつくているからこそ、”肉体及び体力”が衰えたいまでもそう容易に倒すのが難しいのだと思います。

それに対して、中邑はまだそういった”蓄積”があまりにも少な過ぎるんです。多少の”苦労”は味わっても、それを今後の”糧”にするのではなく、どちらかと言えば武藤のようにそれを何気なく乗り越えて、結局”天才コース”というか”エリートコース”を歩もうとするから結果的に”ボロ”を出してしまうのでしょう。

でも、武藤と中邑の決定的な違いは、それは”若手時代”に血のにじむ経験をしているか?していないかの差だと思います。武藤は、途中からは”天才コース”、”エリートコース”を歩む事になりますが、最初は”同期”の橋本、蝶野、船木、野上(現AKIRA)らと共に”練習生”として当時の猪木-小鉄ラインの”しごき練習”を余儀なくされていたんです。そこで、強靭な”ハングリー精神”を植え付けられたのは橋本や蝶野と一緒だと思います。その後の”表現方法”が彼らと違っていただけ。しかし、中邑はそういった経験はしたとはいえないと思います。むしろ、最初から会社に担ぎ上げられていた印象が強いですから。

で、本当だったら、武藤の老獪な”インサイドワーク”を直線的な”精神”、”シュート”な戦いを仕掛けて打ち砕かなきゃいけないのに、先だっての”IWGP戦”においてはむしろ武藤が中邑にそういった戦いを仕掛けていましたよね。試合後の武藤のインタビューでは、その事を「中邑の”引き出し”を出すため。」と語っていましたが、結局「空っぽだった。」って言っていましたもんね。中邑がこの日どのような試合を仕掛けようとしていたかはわかりませんが、僕の考えているような試合をしようとしていたのだとしたら、完全に”手の内”を読まれた、という事ですよね(汗) これもまた、武藤の老獪な”インサイドワーク”の一つと言えるのでしょう。

確かに武藤は”天才”だ! でも、彼はただ”天才”なだけじゃなくてそれから更にいろんな物を吸収して未だに”進化”し続けているから恐ろしいんですよね。

でも、僕的には中西に今一度”チャンス”が回ってくる事を期待したい!
2008/05/25 Sun 13:49:47
URL | スーパーpsy野神 #5FAMoxZ6 Edit 
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