フクフク丸のあずましいblog
あずましい=快適、すごしやすい  アナタの「心の元気」を引き出す   「漢方薬」に私はなりたい。
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2006/06/03 Sat  09:54:17» E d i t
 » 移動映画。 
 ●「地デジ」の時代に移動映画。

 皆さんは移動映画というものをご存知でしょうか?
 プラネタリウムみたいにグルグル回って見える映画じゃ~ございません。
 映画館の無い地方の子供達に映画の面白さを伝えようと、映写機とフィルムを積んだ車で、各地を回り、1シーズン前くらいのアニメ映画なんかを地方の会館などで低料金で上映して回る催し物。
 それが移動映画です。
 
 どうなんでしょうか?
 ウチの田舎がスペシャルなのかな?
 こんなのって他の地域にもあるのかな?

 車で30分ほど行った隣町の小樽市には、およそ小樽の映画人口に似つかわしくないほど巨大なシネマコンプレックスがあるのですが、それでも移動映画は我が町にやって来ます。

 ベニヤ板に貼られて電柱にぶら下がった映画のポスターが近所の建物と近日の日時を告げると、私たちは湧き上がる喜びを抑えられなかったものです。
 そう。
 私が小学生の時にも移動映画は来ていました。
 
 ●小学校時代の思い出。

 当時、大したお小遣いを貰っているような身分でもなく、ビデオなんてもちろん無かった時代。
 小樽にはまだシネコンなんて無くて、中規模の映画館が点在していたのですが、親が映画鑑賞が趣味だという友人たちはそういうところに連れて行ってもらっていて、その自慢話を指をくわえて聞いている大勢の一人が私でした。
 
 大好きだった「キン肉マン」や「ドラえもん」の長編映画が来るとその友人が羨ましくてたまらなかったものです。
 
 そんなある日、学校の校門前でなにやらチケットを配っているおじさんが。全国一斉ロードショーから3ヶ月くらい遅れたその時期に、おじさんが配っていたそのチケットは「キン肉マン・正義超人vs宇宙野武士」の1シーンが印刷された、近所の会館に移動映画が来る事を告げる割引チケットだったのです。

 無料招待券なんか配る訳じゃないのに「割引券」この漢字が読めないようなお年頃だった私は、すっかり「タダ券」と勘違いして友人たちと喜び合ったものです。
 で、家に帰ってその券を誇らしげに母に見せると、
 「あんたね~、これは わりびきけん って書いてるの。安くなるんだよっていう券なんだよ。タダじゃないの。」
 とたしなめられたのですが
 弟も連れて行くという条件の下、映画行きの認可が下りたのです。
 
 当日、三つ離れた弟が途中で飽きてしまってゴネるのを私と私の友人たちが上手くあやしながら観たキン肉マンの映画の内容なんて、ちっとも思い出しません。

 でも、大事なのは映画の内容なんかじゃなかったんですよね。

 こうして今、残っている「思い出」こそが「宝物」なんです。

 ●移動映画は健在だった! 

 小樽にシネコンができて、中規模の映画館が軒並み店を畳んでしまったのは本当に、つい最近・・・と言ってももう7~8年くらい前かぁ・・・の出来事で、私が小学生の頃よりも車を持っている家庭が増えたから、今ならば誰でも気軽にシネコンに行けると思い込んでいたんです。

 家庭にビデオだって普及した。映画なんて観なくても、テレビゲームだって格段の進化を遂げて、もはや娯楽に満ち溢れているし。

 移動映画が存在する意味がもはや分からない。
  

 なによりも自分自身がそういう先入観で物事を捉えていたのでしょうね。
 移動映画の電柱広告にすら全然気が付かないまま、年を取ってしまいました。

 そして、ぴっこ(娘)がアニメやテレビ番組の内容を理解できるようになった今、街なかで言った一言。

 「ねえ、お父さん、なんでワンピースの絵がココに描いてるの?」

 あ、・・・移動映画の電柱広告だ。
 そういえば記憶をたぐれば、仮面ライダーとか戦隊シリーズとかのポスターが出てたこともあったなあ・・・そうか、続いてたんだ。

 ああ、移動映画だ・・・
 まだ、生きていた・・・

 平日の午後6時半上映とされていたその移動映画に娘と一緒に行ってみました。
 それはもう約20年ぶりに。

 ●移動映画の風景。

 小雨のちらつく中、近所の会館へ娘と手をつないで行く。
 会館の大ホールの入り口に年を取ったおじさんが「もぎり」ならぬ、料金徴収をしていた。

 どうやら大人のお客さんは私だけらしい。 

20060602055405 映写機の実物を目の当たりにした事のある人って案外、私たちの年代でも少ないんじゃないだろうか?
 会館の備品の上に無造作に置かれたそれは、見るからに古くて頼り無さげなのだが、味わい深い。

 「もぎり」係りのおじさんがおもむろに映写機を調節しはじめる。
 このおじさんが私が小学生の頃に来ていたおじさんかどうかはよく分からない。

 大人が私しかいないから、とりあえず友達にでも話すかのように愚痴ってみたりしながら、映写機を調節している。

 「本当は明日の上演予定で、ポスターも割引券もそうやって出したのに、会館の都合で一日繰り上がっちまった。まったく大人の都合押し付けやがって。今回は大失敗だよ。子供たちが可哀想だろうがよ。それでも急いで町中のポスターの日付だけは変えて宣伝車も出したけど・・・大失敗だよ。」

 おじさんはこの映画会をひとりで取り仕切る。
 セッティングから「もぎり」、グッズ販売、片付けまで全部一人でやるのだ。
 
 そしておじさんのぼやきの中に、私は移動映画の真実を発見しました。

 「子供たちが可哀想だろうがよ」
 ああ、地方の子供の未来や夢のために移動映画は続いていたんだ。
 そして、あなたたちに夢をもらった少年のひとりは、今、こうしてここにいます。

 ありがとう・・・
 なんか映画観る前から、そんな思いが込み上げて泣けてくる。

 
開演前数人の小学生がホールを駆け回っています。

20060602055104
 暗幕に白い布を縫いつけたような画面に、昔ながらのスピーカー。
 会館の大ホールには8畳ゴザが3枚だけ無造作に敷かれていて、
 会館の備品のパイプイスはご自由にお使い下さいとのこと。

 私が子供の頃は、この大ホールがぎゅうぎゅうになるくらい子供が集まってったけなあ。
 
 そしてやっぱりこの小学生たちのように駆け回っていたものです。
 映画開始までのワクワクを抑えきれずに駆け回って、叱られて。
 
 本日のお客様は小学生12人、3歳児1人、大人1人。計14人。
 興行的にも、気持ち的にも「大失敗」だ!!
 それとも、こんなもんしかこの辺に子供がいなくなっちゃったのかな?
 
 夕ぼやけの薄明かりが差し込む程度の遮光カーテンが窓に掛かり、中途半端な暗さになって、映画が始まる。
 古いスピーカーはおじさんのこだわりなのか、音が割れるほどボリューム全開で、その音割れと会館の大ホールへの反響とでアニメのセリフが聞き取りにくい。

 でも、そこはご愛嬌。 

20060602055107
 鑑賞風景も昔と変わらず。

 友達同士で何事かを話しながら、みんなで笑ったり驚いたりしながら楽しそうに観る。
 難解で感動的な映画をすすり泣きをこらえつつ、周りに迷惑が掛からないように観るお行儀の良い映画も良いが、私は、みんなで笑ったり泣いたりしながら観るのもまたステキだと思います。

 エンターテイメントなんだし。
 ・・・その辺は移動映画ならではの「味」なのでしょうけれど。

 ま、飽きてくると映写機のカラカラ音が妙に気になって後ろを振り返り始めたり、映写機とスクリーンの間に立つと自分の影がスクリーンに投影されることに気が付いて、影絵を作っておじさんに叱られたりするのは昔と変わらぬ「お約束」らしいです。ハイ。

 20060602055110
 映画の内容はからっきし面白くありませんでした。
 でも、映画そのものよりも、もっともっと大切な事がいっぱいつまった素晴らしい時間を過ごしました。

 ぴっこ が映画の最後の方で寝てしまったから抱きかかえて帰らねばならなかったのですが、できれば後片付けを手伝いながら、おじさんと少し話をしてみたかったなあ。

 決して儲かる商売じゃないでしょうし、時代の流れにもそぐわない。
 
 それでも子供たちの笑顔のために、今日も移動映画はどこかの町を回っているのです。
 最高にカッコイイじゃん。

 そんな私の心のヒーローの話でした。 
 また行こうっと。

 

※くーにゃん様からの情報で、このおじさんの正体が判明しました。
  西崎春吉さん。
  詳しくは ようこそ、witch villへ。 こちらでどうぞ。
 くーにゃん様、貴重な情報をありがとうございます。
 

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コメント
この記事へのコメント
カタカタ回る
総入歯、カタカタ鳴ってる映写機をじゃぱ兄もご存知なのですね。あ、入場できなかったからご存知じゃないのですか?

 古い映画ってどんなのですか?
 「ゴジラvsアンギラス」とか「マタンゴ」の類でしょうか?
マタンゴは和風ホラーの最高傑作だと信じて疑わない者です。
2006/06/08 Thu 06:14:45
URL | フクフク丸:to JAPAN 様 #- Edit 
ノスタル爺~
まだおられたのですね、こんな職人が。しかも、移動映画がいまだにあるとは・・・
そう入れ歯いえば、近所の公民館に来てたな~。
お金なかったから見れなかったけど、やたらと古い映画をやってたような。

で、レンゲ様推奨の「走れK-100」、懐かしいでござる。
2006/06/06 Tue 17:15:15
URL | JAPAN #ko721Jms Edit 
熱いハートを届けるさ!
 さて、あの頃の友人たちに連絡取って、みんなの分の感謝を届けないと。
 
 感謝って言っても、片づけを手伝うくらいのものでしょうけれど(笑)

 どうっすか?
 次回、余市に来る時にくーにゃんサンもご招待しますか?
 ワンピースの映画はつまらなかったけれど、最近の戦隊モノとか仮面ライダーの映画は案外侮れませんよ~(笑)
2006/06/05 Mon 09:35:53
URL | フクフク丸:to くーにゃん様 #- Edit 
悲壮感の欠片も見せない。それが男のロマン。
 実物の西崎さんには、我々が勝手に想像を膨らませているような浪花節的悲壮感が全く感じられません。

 ただの子供好きの気の良い爺様という感じ。気さくに話しかけて大声で笑うから子供との間に壁ができない。そんなナイスガイです。ん~マンダムです。
 
 「地方の子供に娯楽を!」という自分の信念に背を向けない、素晴らしく真っ直ぐで素晴らしく非合理な生き方です。
 
 記事にも書きましたが、時代が移り変わって娯楽が溢れている今、我々の感覚は生活という現実から仮想現実の世界へと重心がずれてしまい、理想なのか幻想なのかそういう物を追い駆けすぎて、「こころ」を忘れてしまっている気がします。

 西崎さんに限らず、身の回りにだって探せば「こころ」が残っているはずなのです。
 私はそういう「こころ」を次世代に繋ぐ人間になりたい。

 幼い頃から私が憧れているウルトラマンはきっと「こころ」をつなぐ事を私に教えてくれて、現実の世界でそれを実現している西崎さんは私のウルトラマンなのです。
 
 ※mama-witch様は私の両親と同じ世代のお方なのですね。
 映画の内容そのものよりもずっとずっと大切な「思い出」が、テレビゲームやビデオ、テレビなどの日常娯楽で埋められるような悲しい時代です。

 移動映画が続く意味は、子供たちが子供たちで覚えていて、いつか私みたいに思い出したら、その時に分かれば良いですよね。
2006/06/05 Mon 09:30:10
URL | フクフク丸:to mama-witch様 #- Edit 
こんなことになっていたとは・・
ちょっと忙しくて遊びに来れなかったら、やっぱり映画おじさんは西崎さんでしたのですね。フクフク丸さんとmama-witchさんをおつなぎでき、そして丸さんに喜んでもらって、私も嬉しいです!!

一つのことをやり続けるということは素晴らしいことです。西崎さんにも、丸さんの思い伝わるといいですね・・
2006/06/04 Sun 23:51:45
URL | くーにゃん #- Edit 
コメント、ありがとうございました。やっと、北海道の方とお話が出来ます。とても嬉しい! 私の生まれは高知。住んでいるのは東京・原宿。当然ながら、西崎さんの移動映画は観たことがありません。でも、私も団塊の世代。子どもの頃は、学校の理科室や講堂、公民館などで、戦争を引き起こして、子ども達から沢山の楽しみを奪ってしまった大人たちの、お詫びと心づくしのような映画上映会を体験して育ちました。楽しかったですねー、友だちとワイワイ騒ぎながら観た『風の又三郎』やいろいろな漫画映画。あれは、映画と云うより、もっと大きな、楽しい体験でした。西崎さんがお元気で、子ども達のためにまだ北海道を走っていらっしゃると聞いただけで、胸がいっぱいになりました。
そして、くーにゃんさんが、あの雪の日の子どものひとりだったと聞いて、感動で、涙が止まりません。人が活き活きと生きる意味を、胸いっぱいに感じます。私のブログのこの記事だけは、いつも、何度も、画面に表示し続ける努力をしてきた甲斐がありました。こんなに素晴らしいコメントをいただけて、この記事を書いて良かったと、心から思いました。どうか、地元のみなさん、北海道人の心と心意気を代表している西崎さんの活動を、助けてあげてください。応援してあげてください。彼が、これからも活き活きと生きていけるよう、どうかどうか、協力して、見守ってあげてください。遠い東京から、私も、できる限り応援し続けますので。コメント、ほんとうにありがとうございました。
2006/06/04 Sun 15:40:35
URL | mama-witch #- Edit 
つづき。
 コメント欄の最後の「ところで」はただ単に消し忘れです。
 面白いから付けておきま~す。
2006/06/04 Sun 06:05:13
URL | フクフク丸:to レンゲ姐 様 #- Edit 
いや、マジで泣いた。
 はい。この人です。西崎さんです。いや、本気で参りました。泣きました。
 鳥肌立ちました。

 ずっと子供の頃から西崎さんだったんだな・・・。
 思い出の中で顔に霞が掛かった登場人物が、今、その思い出をより一層大きな物に変えて今の私の眼前にあらわれる。
 これを運命と呼ばずして何と呼ぼうか。
 
 あの「オッサン」が「西崎さん」になった今、偶然書いたこの記事と偶然送られてきたコメントでこっちだけでで勝手に感動の対面をしている私がいる。
 
 感動だ。感動以外の何物でもない。

 次回を心から待つ。 
 そして、ありがとうをもっともっと伝えなきゃ。あの時一緒にスクリーンを見上げた友人たちの分も。この記事から知って、元気を分けてもらった人たちの分も。

 走れ!ケー100 の応援サイトの名前が「発射」ってのが気になってしまったのですが、「発車」じゃダメなの?
 ハブに噛まれて死にそうになる機関車なんて、トーマスくらいのものだと思ってたけど、先人がいたのだね。知らなかったです。
 ところで、
 
2006/06/04 Sun 06:04:12
URL | フクフク丸:to レンゲ姐 様 #- Edit 
あ、この顔にピンと来たら。
 と・・とと・・・とっつあ~~ん!!
 まさにこの人です。西崎さんって言うんだ。そして、私の思い出を作っていたのもこの人なんだ・・・

 ああ、西崎さんアリガトウ。
 なんかマジ感涙なんです。
子供との約束を破るわけにはいかない。
 観客2人だけの上映会・・・。

 くっそ~。なんてマンガみたいな話なんだ。くっそ~。
 くーにゃんサン、教えてくれてありがとうございます。
 車も函館ナンバーだったもの。
 
 次は多分、夏の映画「ボウケンジャー&仮面ライダーカブト」を携えて秋頃にまたここら辺に来ると思います。

 行くさ。行って話を聞くんだ。
 
 西崎さん今年79歳か・・・若いおっさんだぜ。全く・・・ああ、この熱い涙が止まらんよ・・・
2006/06/04 Sun 05:30:11
URL | フクフク丸:to くーにゃん 様 #- Edit 
くーにゃんさんの・・・
くーにゃんさんご紹介のその記事読んでみました。いい話ですね。
丸ちゃんが見た移動映画が、その西崎さんだったらステキだなぁ♪
そこ読んで、これからも頑張って続けて欲しいと心から思いましたよ。
2006/06/03 Sat 21:49:20
URL | レンゲ #CIo.SJik Edit 
移動映画っていうものを始めて知りました。でも、考えてみたら、子供の頃公民館でみんなでワイワイしながら、マンガ映画(ふるい言い回し)を見た記憶が・・・

移動映画で検索してみたらこんな記事が  http://blog.so-net.ne.jp/witch-vill/2006-04-02-1

もしかしたらこの方でしょうかね。
みんなで見るのが楽しいってもんです。
2006/06/03 Sat 16:19:35
URL | くーにゃん #- Edit 
かっこいいな。
こっちじゃすっかりブームが去った頃、市民会館とかでは上映されますけど、それとはちょっと違うんだな。
でもなんかさー、子供らにはそっちの方が絶対いいよね。周りに気兼ねも要らないしさ。
そのオッサンの優しさで「走れK-100」を思い出すな。再放送何回も観たっしょ?知らない?おやおや・・・。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B0%E3%82%8C!%E3%82%B1%E3%83%BC100
2006/06/03 Sat 15:45:14
URL | レンゲ #CIo.SJik Edit 
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