フクフク丸のあずましいblog
あずましい=快適、すごしやすい  アナタの「心の元気」を引き出す   「漢方薬」に私はなりたい。
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2010/04/26 Mon  06:17:13» E d i t
 巨体が弾ける肉弾戦!!
 そして、「川田がそこにいる」という事実!

 問答無用のプロレスがそこにあった。

圧倒的破壊力


 


 NOAH札幌大会2連戦の二日目を観戦してきた。

 このカード、グローバル・リーグ戦10の公式戦としてラインナップされたものなのだが、奇しくも今年の2月28日に日本武道館で行われたカードの再戦ということになっている。

 四天王プロレスという1990年代後半に起こった総合格闘技ブームをぶっ飛ばすプロレス熱の根源であった全日本プロレスで、その四天王の一角を担っていた川田は2000年6月にNOAHが全日本プロレスから分離独立を宣言した際に全日本に残った唯一の看板レスラーだった。当時、全日本に残ったのは川田の他に渕、馳、モスマンの4名。そして、数人の外国人選手たち。
 
 やがて紆余曲折を経て、全日本プロレスは新日本から移籍してきた武藤がエース兼社長に就任することとなり、その際に引き連れて来た新日本の一派によって「明るく、楽しく、激しい“パッケージ”プロレス」が確立されてくると、川田は自らその身を全日本プロレスから引いて“無所属”レスラーとなった。

 その後、彷徨うように諸団体を渡り歩き、プロレスの王道を極めた男が果てはエンタメの王道ハッスルで重要な役割を担うまでに至っていた。

 NOAHの旗揚げ前には全日本プロレスの一介の若手だった森嶋が、成長の過程でどうつまづいて、どうやって乗り越えて成長して、そしてどうやって今に辿り着いたのかを私たちは目撃して来た。三沢にも田上にも潰されまくり、アメリカで大化けした末に遂には乗り越えたところに森嶋の凄味がある。小橋は病気や怪我のこともあり、タイミングが折り合わず直接的には乗り越え切ってはいないが、秋山にも勝利して、さらには佐々木健介とのシングルでも一勝一敗ながら勝利を挙げている辺り、なかなか煮え切らないNOAHヘビー級の若い世代の選手たちの中では断トツの経験と実績、何よりも「世代越え」を名実ともに成し遂げた選手になっている。
 
 昨年、三沢が試合中の事故で亡くなってから川田は自分がリングに立つ根拠を見失ったのだという。高校時代からの先輩であり、プロレス界でも永遠のライバルであった三沢を失った悲しみは察するに余りある。
 一方で、森嶋は三沢亡き後の団体を引っ張る側に抜擢され、取締役選手会長としてリング内外で活躍している。
 
 NOAHという「プロレス保護区」で培養され、海外のリングで磨きをかけて開眼した超獣・森嶋と、自分が輝ける場所を探して彷徨い歩いたはぐれ四天王・川田。

 私は、成長の過程をつぶさに目の当たりにし、時には批判的に応援して来た森嶋に肩入れした。
 
 森嶋は激しいプロレスで、NOAHを守って来たのだ。
 川田は激しいプロレスで己の存在場所を勝ち取ることに疲れて、ハッスルで新しいエンタメに足を踏み入れてその世界にどっぷり浸っていたのだ。

 森嶋ッ!!そんなヤツに負けんな。

 私はハッスルはハッスルで嫌いではなかった(ほぼ空中分解したので過去形で書くが)。あれはあれで初心者の間口を広げると言う意味ではプロレスのギミックを濃縮還元した空間とも言える興行形態でとても良かった。しかし、“ハッスル仕様”のプロレスを続けて来た川田には一匹狼の頃の飢えも渇きも感じなくなってしまった。

 森嶋ッ!!そんなヤツぶっ飛ばしてくれ。


 2月の試合では森嶋が圧倒するも、川田が横っ面を思いっきり蹴り飛ばしてノビた森嶋からかろうじて3カウントだったらしいが、今度は目の前で結果を伴った勝ちを見せてくれ!!


 試合開始前から「川田」コールが狭いテイセンホールに響き渡る。三沢や川田、小橋への声援は今でもあの四天王時代の熱狂を覚えている私たち世代以上のファンが熱烈なコールという形で表れる。ファンの世代間にも特徴があるのだ。森嶋を応援する世代の人たちは基本的に声を合わせての名前コールという方法が生まれにくい。
 ジッと見ている。たまに単発で名前を呼ぶ。
 どうやって、どのタイミングで自分の声援を解放して良いのか戸惑っているうちに、冷めた感じで試合が展開してしまう。決して盛り上がっていないワケでは無いのだが、観客の方が声を出しにくくなっているムードと言うのはあるかもしれない。
 コールが届かない森嶋をただひとり、応援し続ける私。
 それも、ハンパないでかい声だ。


 圧倒、圧倒、また圧倒ッ!!!

 激烈な森嶋が躍動するッ!!
 強烈な森嶋が爆ぜるッ!!

 川田をボロキレのように蹂躙するッッッ!!

 圧巻だったのは対角線ヒップアタックを敢行しようと、川田を座らせた反対側のコーナーに走ってバウンドした、


 
 その瞬間ッ
 

 「え?リング、今、ズレたよね・・・」


 と、全ての観客が呆気にとられた。
 そのざわめきがさざ波になる前に今、反対コーナーでリングをズラしたヤツよりももっと勢いをまして突っ込んだ超絶ヒップアタックがニュートラルコーナーのターンバックルの隙間から川田の首をぶっ飛ばした。

 二発目を狙って走り出そうとした森嶋が振り返ると、川田が白目を剥いてノビていた。

 この一撃で勝負あった。私はそう感じた。



 川田はこの後もしばらく粘ってキックに活路を見出そうとしたが、ことごとく受け切った森嶋がとにかく巨体をぶつけまくる。リングを縦横無尽に駆け巡り、ショルダーアタック、ラリアット、ラリアット、ラリアットで川田がいくら受け身が上手かろうが何だろうがもうお構いなしの大爆発ッ!!

 
 バックドロップを出す前に、川田はモリシ・ラリアットにぶっ飛ばされて完全KO。
 ピンフォール。


 川田は前日にリーグ戦の高山戦をフルタイムドローだった翌日とは言え、川田の衰えた部分と森嶋の爆ぜている部分とがくっきりとコントラストを描き、いつの間にか森嶋のファンになっている私にとってまさに溜飲を下げるという表現がしっくりくるフィニッシュだった。

 凄い森嶋が覚醒したものだ。


 モリシ、残るリーグ戦は丸藤、高山戦。


 
 やはりテレビ放送が無い恐ろしさと言うのが、会場では如実に伝わって来る。
 リーグ戦をやっていても、その星取表が掲載されているスポーツ新聞さえもない。かろうじてNOAHのHPには出ているが、ファンにさえ、その情報の伝達が著しく遅い。

 地方会場でヘビー級同士のシングルマッチがたくさんみられるシリーズを初開催するのだから、もっともっとアピールしなきゃもったいない。NOAHはカードの出し惜しみをすることによって一時期のファンを失ってしまったという部分はある。選手たちはタッグだろうが6人タッグだろうが一生懸命なプロレスを提供して来たことには疑う余地もないのだが、ファンにとって果たして食欲をそそるカードが提供できていたかどうかという疑問に立ち返った時に「このままではいけない」となった上での苦肉の策なのだから、マスコミでも何でも煽ってもらってどんどん注目を集めて、新しいNOAHをアピールして行かないと、正直、先々苦しくなって来るのは間違いない。

 リング上で一生懸命やっているのはずっと見て来た私がよく分かっている。

 そして、ファンのことを考えているのも良く分かる。でも、マスコミの使い方が上手くない。
 これが新日本との小さくて、大きな差異だ。

 「真面目にやってればいつか本物の誰かが見てくれて分かってくれる。」という考え方は私は大好きだ。正直でひたむきで、さらに実力も伴えば誰も文句なんて言わない。
 でも、ひとつ言えば、それを分かってくれる「本物の誰か」の数が減って来ている現実をしっかりと見据えなければならないのだと思う。

 たくさんの人たちへの発信。
 それも、誤解された伝達さえも容認し、次のシナリオに活かしていくしたたかさのようなものが今後のNOAHには求められて行くのだろう。



 その他、平柳玄藩の小悪党ヒールとしての成長が素晴らしかった。
 あれは大物にはなれないけれども、無くてはならない存在にはなれるだろう。

 デリリアスの奇妙なプロレスは楽しい。金丸は防衛に成功したが、エプロンサイドでのタッチアウトは危険すぎた。
 
 バイソンがダメ外人の烙印を押されるのは、館内のムードを気にし過ぎるからだ。佐野に何とか勝ったが、アイアンクローが得意なら、顔面を引っ掴むだけじゃなくてもっとそれを生かせば良い。例えば、関節を決められても相手のふくらはぎや腕、肩、太もも・・・掴む場所はいくらでもあるんだから。

 暴走外人キース・ウォーカーの退場時に、息子が吠えられて堅くなってた。(でも、泣かなかった) 
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