2012/05/30 Wed 18:05:46 » E d i t
» あっという間
長女(9)が、赤ちゃんの時から知っていてこの前3歳になった小さな子が話をできるようになったのを聞いていてしみじみと言った。
「あっという間なんだね。お父さん。」
それを聞いて、私の胸に去来した思いもまた「あっという間なんだな。早いな。成長するのは。」だった。
あっという間だ。本当に、オマエが言うとおりだ。
過ぎた時間は「あっという間」だ。
今、積み重ねようとしている時間は「あっという間」には過ぎない。
自分が嫌だな~と思っている事ともなればなおの事「あっという間」には過ぎない。
そういう「あっという間には過ぎない時間」を積み重ね、積み重ねて辿り着いた現在から振り返れば、何もかもが「あっという間」に思えてしまう。
でも、昨日生まれたばかりの人間の赤ちゃんが、今日もう歩き回って話をしていることなんて有り得ない。
ずーっと、ずーっと、泣き続けて、眠り続けて、たまに笑って、病気して、心配掛けて、周囲を幸せな気分にさせたり、困らせたりしながら「あっと言う間には過ぎない時間」を積み重ねて現在はできているんだよ。
それでも人は、過ぎた時間を「あっという間」に感じてしまうものだ。
あっという間に過ぎてしまった時間は、取り戻せないから愛おしい。
あっという間に過ぎてしまった時間は、戻れないから狂おしい。
だから「あっという間には過ぎない現在」を大切にして欲しい。
そう伝えた。伝えてみた。
何となく、分かったような分からないような顔して、彼女は日記を書くために机に向かった。
何となく、分かったような分からないような自分にそれで良いと言い聞かせた。
「あっという間なんだね。お父さん。」
それを聞いて、私の胸に去来した思いもまた「あっという間なんだな。早いな。成長するのは。」だった。
あっという間だ。本当に、オマエが言うとおりだ。
過ぎた時間は「あっという間」だ。
今、積み重ねようとしている時間は「あっという間」には過ぎない。
自分が嫌だな~と思っている事ともなればなおの事「あっという間」には過ぎない。
そういう「あっという間には過ぎない時間」を積み重ね、積み重ねて辿り着いた現在から振り返れば、何もかもが「あっという間」に思えてしまう。
でも、昨日生まれたばかりの人間の赤ちゃんが、今日もう歩き回って話をしていることなんて有り得ない。
ずーっと、ずーっと、泣き続けて、眠り続けて、たまに笑って、病気して、心配掛けて、周囲を幸せな気分にさせたり、困らせたりしながら「あっと言う間には過ぎない時間」を積み重ねて現在はできているんだよ。
それでも人は、過ぎた時間を「あっという間」に感じてしまうものだ。
あっという間に過ぎてしまった時間は、取り戻せないから愛おしい。
あっという間に過ぎてしまった時間は、戻れないから狂おしい。
だから「あっという間には過ぎない現在」を大切にして欲しい。
そう伝えた。伝えてみた。
何となく、分かったような分からないような顔して、彼女は日記を書くために机に向かった。
何となく、分かったような分からないような自分にそれで良いと言い聞かせた。
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2012/05/22 Tue 05:14:26 » E d i t
» 火曜一言
私ができること。
あなたができること。
全て同じじゃないから、競争が終わったら無駄に張り合うのやめて、得意を合わせりゃ、もっともっとデカい力になれるよ。
あなたができること。
全て同じじゃないから、競争が終わったら無駄に張り合うのやめて、得意を合わせりゃ、もっともっとデカい力になれるよ。
2012/05/14 Mon 06:20:12 » E d i t
» 歩いて行こう
年のせいだろうか。
色々な物事が移り変わる時期を迎えている。
自分の交流が増え、その交流がまた交流を呼び、その中で自分が何をできるのかを考える。行動する。その結果、また交流が増える。
そうして生まれた「付き合い」がなんだか植物のように感じられる。
土を耕し、肥料を入れて、種をまく。
水をやり、光を当てて、雑草をむしる。
全てがちょうどいいバランスから逸脱すればその植物は病気になったり、枯れちゃったりする。
運よく青々と葉を茂らせ、あるはつるを伝わせながら成長しても
花開くのはほんのわずかな幸運を当たり前に積み重ねた結果なのだろうと思う。
運よく花が開いても、虫が飛ばなきゃ受粉できないし雨が続いて、寒い日が来たら枯れてしまう。
タイミングが良ければ結実して、次の世代に希望を残す。
次に土を耕して、肥料をあげられる人を見つけて、その種を渡す。
多くの人たちは無意識のうちに最後まで上手く行くことを願い、自分の立場や役割について深く考えることもせずにただ何となく「続いて来たから、自分も続ける」ことが正しいことだと考える。
運命という物があるとして、それをコントロールすることはできないかもしれないけれども、人間は自分以外の人間との付き合いや、その付き合いが自分に及ぼす影響を考慮して「続けない」判断を下すことはできる。
続いてきたことを「終わらせる」という選択肢だって自分にはあるということに気付いて欲しい人がいる。
その人は、一生懸命にたくさんの責任を「背負って」きた。
年齢的には私よりもずっと若いが、魅了されるだけの何かを彼は持っている。
そして、今はちょっと壁に当たった。
人当たりが良くていたずら好きで、たくさんの仲間からの信頼も厚く、仲間の力を借りることでその人はさらに上に上がったし、上に上がった彼はたくさんの仲間たちに尊敬され、彼もまた仲間たちを自分のいるステージに上げて行こうと、必死だった。
しかし、仲間たちの多くには彼ほどの能力も、向上心もなく、ほどなくして少しの仲間を残して多くの仲間が彼から離れ、彼の気持ちは挫けてしまった。
「どうしてこうなったんだろう。」
他人に弱さを見せるのが嫌いで、そうそう容易く誰かに心の内を語ったりしない。強がるから気付いてもらえないし、隠すから分かってもらえない。失ったものの多さに打ちのめされる時に、人は残った物のありがたさや大切さに即座に気付く事などできない。
彼は、もう彼の中では「ひとりぼっち」になってしまった。
ところが。
私は人生のどこかで自分の心に嘘をついて「強がった時期」や「隠した時期」を経験して来たから、その人の辛さが良く分かる。
心が動けなくなる時のあの感覚。
世の中に自分が必要とされていないんじゃないだろうか?と思いつめるあの感覚。
それでも朝が来て、夜が来て・・・逃げ場のない日常が続いて行くという無常観。
虚ろに心が彷徨い続ける日々。
その人には「終わらせる」という選択肢だってあるんだ。
私は敢えて若干強めに、しかしそっとそのスイッチを彼の目の前に示した。
けれどそのスイッチを押すことは、おそらく彼はしないだろう。
「終わらせる」という選択肢が見えるところまで来た危機感が、
彼を突き動かすことを私は直感で知っているし、彼は彼自身のためにも再び立ち上がらねばならない。
これまでとは違う「彼」に変化して。いとも容易く折れてしまう弱い自分を受け入れた時、
そしてそれを克服しようとした時、心が大きく振れた幅の分、きっと人は成長するんだ。
現実を悲観して渇いた笑いに生きるのではなく、泣いて泣いてまた立ち向かえ。
それを人は「強い」と呼ぶんだ。強くなれ。強くなってくれ。
私は悩む人間、挫ける人間だから、今の彼の気持ちに共感できる。
そして、残っているものを数える事、それを今まで以上に大切にすることを学んできた。
今、彼が直面しているこの分岐点は、間違いなく彼を、私たちを成長させてくれるだろう。
結実 と、次世代への 種渡し へ向けて。
歩いて行こう。友よ。
色々な物事が移り変わる時期を迎えている。
自分の交流が増え、その交流がまた交流を呼び、その中で自分が何をできるのかを考える。行動する。その結果、また交流が増える。
そうして生まれた「付き合い」がなんだか植物のように感じられる。
土を耕し、肥料を入れて、種をまく。
水をやり、光を当てて、雑草をむしる。
全てがちょうどいいバランスから逸脱すればその植物は病気になったり、枯れちゃったりする。
運よく青々と葉を茂らせ、あるはつるを伝わせながら成長しても
花開くのはほんのわずかな幸運を当たり前に積み重ねた結果なのだろうと思う。
運よく花が開いても、虫が飛ばなきゃ受粉できないし雨が続いて、寒い日が来たら枯れてしまう。
タイミングが良ければ結実して、次の世代に希望を残す。
次に土を耕して、肥料をあげられる人を見つけて、その種を渡す。
多くの人たちは無意識のうちに最後まで上手く行くことを願い、自分の立場や役割について深く考えることもせずにただ何となく「続いて来たから、自分も続ける」ことが正しいことだと考える。
運命という物があるとして、それをコントロールすることはできないかもしれないけれども、人間は自分以外の人間との付き合いや、その付き合いが自分に及ぼす影響を考慮して「続けない」判断を下すことはできる。
続いてきたことを「終わらせる」という選択肢だって自分にはあるということに気付いて欲しい人がいる。
その人は、一生懸命にたくさんの責任を「背負って」きた。
年齢的には私よりもずっと若いが、魅了されるだけの何かを彼は持っている。
そして、今はちょっと壁に当たった。
人当たりが良くていたずら好きで、たくさんの仲間からの信頼も厚く、仲間の力を借りることでその人はさらに上に上がったし、上に上がった彼はたくさんの仲間たちに尊敬され、彼もまた仲間たちを自分のいるステージに上げて行こうと、必死だった。
しかし、仲間たちの多くには彼ほどの能力も、向上心もなく、ほどなくして少しの仲間を残して多くの仲間が彼から離れ、彼の気持ちは挫けてしまった。
「どうしてこうなったんだろう。」
他人に弱さを見せるのが嫌いで、そうそう容易く誰かに心の内を語ったりしない。強がるから気付いてもらえないし、隠すから分かってもらえない。失ったものの多さに打ちのめされる時に、人は残った物のありがたさや大切さに即座に気付く事などできない。
彼は、もう彼の中では「ひとりぼっち」になってしまった。
ところが。
私は人生のどこかで自分の心に嘘をついて「強がった時期」や「隠した時期」を経験して来たから、その人の辛さが良く分かる。
心が動けなくなる時のあの感覚。
世の中に自分が必要とされていないんじゃないだろうか?と思いつめるあの感覚。
それでも朝が来て、夜が来て・・・逃げ場のない日常が続いて行くという無常観。
虚ろに心が彷徨い続ける日々。
その人には「終わらせる」という選択肢だってあるんだ。
私は敢えて若干強めに、しかしそっとそのスイッチを彼の目の前に示した。
けれどそのスイッチを押すことは、おそらく彼はしないだろう。
「終わらせる」という選択肢が見えるところまで来た危機感が、
彼を突き動かすことを私は直感で知っているし、彼は彼自身のためにも再び立ち上がらねばならない。
これまでとは違う「彼」に変化して。いとも容易く折れてしまう弱い自分を受け入れた時、
そしてそれを克服しようとした時、心が大きく振れた幅の分、きっと人は成長するんだ。
現実を悲観して渇いた笑いに生きるのではなく、泣いて泣いてまた立ち向かえ。
それを人は「強い」と呼ぶんだ。強くなれ。強くなってくれ。
私は悩む人間、挫ける人間だから、今の彼の気持ちに共感できる。
そして、残っているものを数える事、それを今まで以上に大切にすることを学んできた。
今、彼が直面しているこの分岐点は、間違いなく彼を、私たちを成長させてくれるだろう。
結実 と、次世代への 種渡し へ向けて。
歩いて行こう。友よ。
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